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Sunday「教えて!Dr.相談室 掲載記事④case  月経と気になる症状」

2018年10月16日

【case】月経と気になる症状

不正出血について

今回は日常的に経験することが多い「不正出血」がテーマです。一般的には、月経時の子宮からの出血以外の性器出血を不正(性器)出血と言います。月経血との鑑別が難しく、出血があった時期と量、色などは正確な診断の役に立ちます。詳細を記録した手帳やメモ、スマホがあれば持参してください。

 不正出血の原因となる疾患は多様ですが、その診断はまず「妊娠に関連した出血かどうか」を調べるところから始めます。来院前に市販の妊娠検査を実施してなければ、超音波検査で子宮内に胎嚢(たいのう)がないかどうか観察します。胎嚢が確認出来なければ、採尿による妊娠検査を実施します。

 若年層での妊娠以外による不正出血は、排卵障害に伴う「無排卵性機能性子宮出血」が最も多く見られます。経血に似た褐色の出血が少量続き、超音波検査やホルモン採血、基礎体温などにより、正常な卵胞の発育や黄体の形成がなく、子宮内膜が薄いという特徴があります。治療はホルモン剤を10日間ほど内服して、子宮卵巣のホルモン環境をリセットします。ごく稀に、大きな卵巣嚢腫が原因で正常な排卵が起きず、出血が続く場合もあります。手術による治療が一般的ですが、腫瘍が小さければ腹腔鏡による摘出が可能で、皮膚の傷も小さく、正常な卵巣の部分を温存することも可能ですので、早期発見が重要です。一方、月経周期の中間期の出血はいわゆる「排卵出血」や「着床期出血」と言われ、1~2日間の少量の出血が特徴ですが、他の器質疾患を鑑別すること(除外診断)が大切です。子宮にガンが見つかることは稀ですが、1年以上婦人科がん検診を受けてない方は子宮頸がん検診を実施し、40歳以上で未産婦・肥満・糖尿病などの方には子宮体癌検診も実施します。月経痛がひどい、経血量が多い、あるいは長引くなどの症状があれば、超音波検査で子宮内腔にポリープや小さな子宮筋腫がみつかることもあります。ちゅりょうは子宮鏡が有用です。性交渉の後に赤い出血がある場合は子宮頸部に出来たポリープやびらんが原因のことがあります。子宮頸部ポリープは外来で羊に摘出できます。帯下が多く、臭いを認める場合は細菌によるびらんが原因ですので、まず膣内の洗浄消毒を行い、改善が認められなければ薬剤やレーザーなどでびらん部位を焼灼します。閉経後に出血がある場合は膣壁が委縮していることが多く、女性ホルモン剤の膣内投与や少量の内服治療を行います。子宮や膣からの出血が考えられない場合は尿道口や肛門の痔からの出血を疑います。これらの出血は赤いことが多いです。いずれにしても、不正出血は不安にさせます。怖がらずに、婦人科を受診していただくことが大切です。

(2018年 8月掲載)

お医者さんのイラスト(医療)

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